TOTOのTHY582N
蛇口修理に関わる人なら嫌というほど交換してきただろう。
バルブカートリッジとして一番「交換しても水漏れが直らない」部品でもあります。
蛇口修理における要注意部品筆頭。
その理由などを解説します。
1、蛇口本体側の要因であることが多い
※昔はパッキンは黒色でした
THY582Nを使っている蛇口本体が壊れやすい。
昔の樹脂(プラスチック)製の本体はよく割れていました。
これはもう業界の人ならご存じ。無償交換にもなっていましたね。
バルブカートリッジを抜き取ってライトで照らせばわかります。
なお、この樹脂本体の割れは今はほとんど見かけなくなっています。
その次によくあるのが金属本体の腐食です。
THY582Nは下部に円柱形のパッキンが二つあり、
そのパッキンを挿入する箇所が腐食しやすいです。
見た目ではわかりにくいため、とりあえず交換して判別します。
本当によくあるので、THY582Nは交換しても直らないことを覚悟します。
対処方法
円柱形のパッキンを入れ替えて水漏れを確認する。
THY582Nはまず円柱形のパッキンのみ交換して水漏れ有無を確認します。
おおよそ水漏れは水側かお湯側のどちらかなので、
左右を入れ替えて水漏れが直るかどうかを確認すると良いです。
(業者なら両方確認用のパッキンに入れ替えます)
入れ替える際、パッキン片などが付着していることもあるので、
綿棒などでふき取っておきましょう。
これで直らなければ本体の腐食が原因なので買い替えです。
ただ、一時的に直ることもあるので悩ましい。
どちらにせよ、素人の場合は直ったらしばらく様子見すると良いです。
THY582Nは買い替え推奨
もう古い世代の蛇口なので、買い替えを推奨します。
3世代前のバルブカートリッジなので、蛇口本体も古いことがほとんどです。
まだ現行品のものもありますが、おおよそは15年は経過しているでしょう。
いつ本体が故障したり、他の部位が故障するかわからないので、
早いうちに買い替えすることをおすすめします。
現在はこの円柱状のパッキンは廃止されています。
これにより蛇口本体側が原因であることはほとんど無くなりました。